現代アニメ批評-アニメをさらにおもしろく-

現代アニメのストーリー面を主に批評していくブログです。自分の着想や視角をアニメーションをよりおもしろく観る「補助線」として書き綴っていきます。

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「テレビ・アニメ」に頼りすぎた表現:『ロミオ×ジュリエット』(7)第23話

ロミオ×ジュリエット
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■最終話直前の第23話だが、この期までやはり、ジュリエット中心の語りと内面の描写が続いたのは残念だ。ロミオの内心・内面と葛藤もうまく描く工夫は全体を通じてもっとなされるべきだった。

■以下は、第23話限定の話題になるのだが、ジュリエットは自分の身を捧げ世界を救うために、ロミオは愛する者の運命を受けとめるために、互いに刃をまじえることになる。その際に、ジュリエットが最初から「ロミオの刃から気持ちが伝わってくる」などと「一人語り」するのだが、もし二人の心情をもっと抉り出して前から丁寧に描いていたのであれば、これは無駄な説明で、ただ刃を交えるシーンをセリフなしで流すことができたのではないだろうか。

■テレビ視聴者が思考停止(欲望主導)的な条件反射による消費者と化しているのは事実であり、説明過多になってしまうのは現実だが、この場面こそは、含みと無言の描写を効かせる最高のシーンであったのでないか。

■最終話前だが、全体的な批評としては、モンタギュー公と大樹エスカラスの話の落差が大きすぎ、前・中半と後半が分断される構成になっている点は残念としかいえない。

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ロミオ×ジュリエット』(1)~(6)


romijuli2

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テーマ:ロミオ×ジュリエット - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2007/09/20(木) 00:17:41|
  2. ロミオ×ジュリエット
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革命の痛みは…:『ロミ×ジュリ』(6)

『ロミオ×ジュリエット』
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※8月現在、19話まで視聴。
■ジュリエットは、ロミオの試み、つまり「希望を抱き生活できる世界」を創造するためにモンタギュー打倒を決意する。第19話ではそれを市民の支持を得た「革命」だとして描かれている。

■ロミオの試みはいわば土地に根ざした改良・改革の類であるのとは対照的に、ジュリエットはいわば流血を伴う革命を志している。

■現代アニメとして本作品を考えてみると、「革命」の痛みとその矛盾点を承知している私たちは、ジュリエット的解決法には先がないことを知っている。そうした観点から、今後、この革命が「恋愛」に吸収される形で曖昧に扱われることを危惧する。それでは勧善懲悪的な物語に恋愛をのっけただけの消費型物語の最低の形に堕してしまうからだ。

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『ロミオ×ジュリエット』(1)~(5)

テーマ:映像・アニメーション - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2007/08/15(水) 07:05:38|
  2. ロミオ×ジュリエット
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停滞するストーリー:『ロミ×ジュリ』(5)

『ロミオ×ジュリエット』
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※8月現在、18話まで視聴。
■古典作品を原作とした本作だが、12話前後から現在まで停滞した展開だった。その中では、ロミオの成長、ジュリエットの決意などが描かれていたが、緊張感のないストーリーが続いたといえる。何だか最終話までの時間稼ぎ的な話が多かったように思う。ここに原作物の功罪のマイナス面がまともに出てしまっていた。

■つまり『ロミ・ジュリ』の場合、固定されたストーリーの中で「恋愛」を主題として描くことの物語上の限界が露呈したといえる。「愛情」には親子愛などを含め様々な形態があるが、「恋愛」だけで引っ張るのは難しかったのではないだろうか。

■この点でも同製作会社の『巌窟王』がテーマとした「復讐心」の方がまだスリリングで視聴者をひきつけたのではないかと思う。

■しかしながら、まだラストまで数話残されており、「恋愛」の深みを提示するまでの余裕があることから、今後の展開に期待したい。

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『ロミオ×ジュリエット』(1)~(4)

romijuli2

テーマ:ロミオ×ジュリエット - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2007/08/04(土) 09:48:37|
  2. ロミオ×ジュリエット
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「舞台装置」の使い方:『ロミ×ジュリ』(4)

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現在、第12話まで視聴。

■さて、ストーリーが見えなくなってきている第12話現在(この状態がアニメを観る時間としては至福の時でもあるが…)、このブログでストーリー自体への批判を加えることは当面むずかしそうだ。そこで、今回は主題歌と各話の題について、少し考えてみたい。

■OP主題歌はLENA PARKの歌う「祈り~You Raise Me Up」、EDは12012の曲「 サイクロン」となっている。テーマ曲は最近では内容と関係なかったりする場合が多い。しかし、これに関しても『エヴァンゲリオン』は、曲を内容に関して効果的に用いることに成功している。これ以後、アニメ(特に漫画原作ではないもの)は、テーマ曲にもかなり気を配るようになった。『ロミ・ジュリ』の場合、「祈り」の起用が抜群に効いていると思う。

■前にも書いたが、『ロミ・ジュリ』に関してはストーリーの根幹は既知のものであり、あとはアレンジメントの問題である。そこでネオ・ヴェローナという世界観、脇役の配置などを効果的に示しているのが、OP曲であると思う。

■そして各話の題名だが、第12話の場合「安息~そのままで」は第11話のの平和で平穏な感じをにおわせる題名だが、その展開の急さたるや凄まじかった。テレビの前で「そこまで二人は一途か!」と心の中で叫んだ人も多かっただろうが、ストーリーの運びとしては矛盾もなく面白い流れだ。

■曲にせよ、題名にせよ、それらのディテールの工夫によって作品自体を盛り上げ視聴者を惹きつける、いわば「舞台装置」と呼べるものである。この辺にも気を配って見ると、集団で生み出す総合芸術としてのアニメの鑑賞も深みがますかもしれない。

テーマ:ロミオ×ジュリエット - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2007/06/22(金) 09:32:09|
  2. ロミオ×ジュリエット
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アニメであるがゆえの「美しき」世界:『ロミ・ジュリ』(3)

現在、第7話まで視聴。

前に予想したように、ストーリーに分岐点が出現し、奥深さを予感させてくれる筋になってきた。そこには一見、強引な展開も多く用意されている。例えば、ジュリエットがうっかり人込みの中へ花を落としたら、その下にはロミオが偶然たたずんでいたりするわけだ。

■さて、ある意味でこの昼ドラ的な強引な展開も、アニメであるからゆえに許されることもある。まさにアニメーションは人間の認識に対して麻薬的な眩惑を提供してくれる。これがアニメのよさでもあり、恐ろしさでもるといえるだろう。もし、実写の昼ドラでこのような展開を用意すれば、嘘臭さだけが鼻につくということになりかねない。特に昼のドラマにおいて泥沼劇が流行ったのは、何も有閑マダムが暇をもてあまし刺激の世界を希求したからだけではない。つまり、実写ドラマというメディアそのものが泥沼的一種の生々しいリアルさを映し出しているものだと考えられる。それに対してアニメーションは、デフォルトされたキャラによって演じられる場合が多いために、「有り得ない」美しさを保持できるといってよいだろう。

■現時点で『ロミ・ジュリ』は、まだまだ世界観の広がりを期待させてくれる作品である。今後に期待したい。

テーマ:ロミオ×ジュリエット - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2007/06/19(火) 03:40:36|
  2. ロミオ×ジュリエット
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批評によって「アニメをより面白く」がモットーです。
色んな角度からアニメを観る試みをしたいと思っています。

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