現代アニメ批評-アニメをさらにおもしろく-

現代アニメのストーリー面を主に批評していくブログです。自分の着想や視角をアニメーションをよりおもしろく観る「補助線」として書き綴っていきます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

すべてを「美しく」描いたが・・・

秒速5センチメートル』(新海誠、2007年)

■アマゾンなどの評価を見る限り、この映画は二つの側面から考えなければならないと思う。それは映像や描写とストーリー面である。

■映像面では、まさにCGによる美を極めようとした作品だ。都会、山、雪、海、空、宙などなどアニメ描写の「美しさ」に多岐にわたり執念でこだわっている。この点は高く評価されるべきだし、むしろこのような芸術作品が商業ベースに流通できる状況もアニメーション文化の多様化を示しているといえる。

■しかし、ストーリー面を考慮すると、この「美しさ」を極めることとストーリーがうまくかみ合ってこない。確かに、彼らの恋愛自体も「美しい」ものであることは映像美により効果的に強調されているが、あまりにも主人公の貴樹の訴えかけてくるものがない。キャラとして「弱すぎる」というべきか。

■このように二面性を持つがゆえに大きく意見も異なる映画だが、私としては、山崎まさよしの曲を使ったことに問題性を見出したい。なぜ、90年代後半に流行った(私もよく聞いた)曲を用いたのか?すでに多くの人にとって聞きなれて、各自の思い出のしみ込んだ曲を用いることは、この映画のストーリー面の弱さをもろに示しているといえる。いわば自信のなさがうかがえるといえよう。はっきり言ってしまえば、山崎まさよしの曲の方が良く出来過ぎていて、なんだか曲のプロモビデオを観ている感覚に襲われたのは私だけだろうか。
スポンサーサイト

テーマ:アニメ - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2008/01/04(金) 14:50:54|
  2. 映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

『時をかける少女』:全能感の喪失をどう描くか?

『時をかける少女』(細田守監督、2006)
概要:高校二年生、紺野真琴は、あるきっかけから「今」から過去に遡ってやり直せる力、タイムリープ能力を持ってしまった…(公式サイトより、一部引用)


■昨年大ヒットした、泣く子も黙る日本アカデミー賞受賞作品が『時をかける少女』だ。日本アカデミー賞のアニメ部門創設は、現代アニメがサブカルからメインカルチャーへと躍り出た証明だともいえる。しかし同時に、単純化、消費化のはじまりとも捉えられるだろう。「賞」文化においてエキセントリックな、もしくはアンダーグラウンドな良さは、多くの場合認められない。この意味で、本作品は今後のアニメ文化にとっての試金石であるかもしれない。
これは観る前に書いたものです。続きは観た後の感想です。

■さて、観終わっての感想だが…正直、理解に苦しむ作品であった。その画像のクオリティ、また、工夫された撮り方などが評価されたのだろうか?この批評ブログは(一応)ストーリー批判が中心なので、それらは措くとする。するとどうだろう?何が伝えたかったのか?伝えたいものなどない、という意見もあろうが、アカデミー賞という権威に負けて(笑)少し考えてみた。

■いわゆる学園モノは、いつか詳しく述べたいが、いろんな意味での「喪失」がテーマであるとわたしは考えている。この映画の場合、女子高生、真琴のタイムリープという万能的能力とその喪失、またはそれによる告白という「大切な時の」喪失がテーマだ。それをほろ苦くも前向きに表現するところに物語があるのだろう。

■少女・少年は、万能感、つまり将来何にでもなれる、何でもできると感じている存在である。それが学校社会内での擬似的「社会」勉強や、挫折を味わいながら、その万能感を失っていくものだ。本作品のタイムリープは万能感の象徴であると考えられる。本来であればこの主題をもっと掘り下げて欲しかったが、中途半端に終わったとしかいいようがないのは残念である。

もしかしたら続く…
「空とアニメ(3)」で再度触れた。

テーマ:時をかける少女 - ジャンル:映画

  1. 2007/06/17(日) 07:54:22|
  2. 映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

anicri

Author:anicri
批評によって「アニメをより面白く」がモットーです。
色んな角度からアニメを観る試みをしたいと思っています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

FC2カウンター

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 映画ブログ アニメ映画へ にほんブログ村 アニメブログ 新世紀アニメへ にほんブログ村 哲学・思想ブログ サブカルチャー論へ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。