現代アニメ批評-アニメをさらにおもしろく-

現代アニメのストーリー面を主に批評していくブログです。自分の着想や視角をアニメーションをよりおもしろく観る「補助線」として書き綴っていきます。

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子供と電脳世界の問題性?:『電脳コイル』(第8話まで)

『電脳コイル』(磯光雄、2007年)

■『電脳コイル』には、電脳世界に「不思議」を見て心躍らせる気持ちが丁寧かつ緻密に映し出されている。アニメーションとしての不思議さとワクワクさせる気持ちも十分に盛り込まれていて、現在までで序盤を見ただけだが、素晴らしい出来だと思う。

■だが、シビアに2007年の現実を考えると、電脳世界とは、現時点で目の前のパソコンの画面であり、このアニメのように決してその画面を飛び出してはいない。本作品に登場する子供たちは、結局は町や森や神社に「実際に」赴き、冒険している点は見逃してはならないように思う。

■町や森に電脳世界を投影するのは、これからの「動く電脳時代」には実現可能なのかもしれない。しかし、このSF的な予測をよく考えてみれば、結局は「管理下」の自由を享受するということである。たとえば、電脳と生活世界が結びつく近未来の予測にこういうものがある。それは、携帯などに埋め込まれた個人情報により、子供はいわゆる歓楽街の近くの駅では下車することができないシステムを構築することなどだ。そこでは「してはいけないこと」という倫理的自己判断よりも、「できないこと」という不可能性が上位に来てしまっている。

■このような現況で、このアニメ内の世界のように20年後の子供はこれほどまでに逞しく、また、「自由」を作り出していく余地があるのだろうか?

(2007年12月30日加筆)

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テーマ:アニメ - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2007/12/30(日) 02:18:54|
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