現代アニメ批評−アニメをさらにおもしろく−

現代アニメのストーリー面を主に批評していくブログです。自分の着想や視角をアニメーションをよりおもしろく観る「補助線」として書き綴っていきます。

乙女の園は「感染」する:『マリア様がみてる』

『マリア様がみてる』(ユキヒロマツシタ監督、2004年)

★視点・補助線
・『マリみて』におけるコミュニティの閉鎖性の効果
・マリア様とは何か?


■『マリみて』と呼ばれる作品。原作は少女小説。これも根強い人気を得ている。設定を簡単に説明するとお嬢様私立高校の先輩後輩物語なのだが、彼女たちの先輩後輩関係(お姉さまと妹(スール:仏語))の「カップル」を細やかに描くことで、お嬢様として各キャラがうまくキャラ立ちしている。この物語の「感染力」は凄まじい。これは、こだわりをもって何重にも張り巡らされた「閉鎖性」が原因であると思われる。以下にその要素を列挙する。

・私立女子高の規律と閉鎖性(マリア様はその規律・見えない監視者の象徴だ)
・他者を幾分寄せ付けない感じの先輩後輩(恋慕、そして言わなくても分かりあう仲)
・生徒会本部という限られた空間
・富裕層という限定的な社会階層を描く
・お嬢様女子高生の心理描写という限定性

以上にこだわって描くことで、その「コミュニティの温かさ」が一種の究極的な形で表現されている。

■最近話題にしてきた「思い出共同体」が象徴的に示されている点も補足したい。それは結局は「思い出共同体」とは辿りつけない理想形であるということから、『マリみて』の場合、それを極端な形で、ある意味わかりやすく、「辿りつけない共同体」の現実とその魅力を示している。




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テーマ:マリア様がみてる - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2008/08/08(金) 11:03:45|
  2. マリア様がみてる
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