現代アニメ批評-アニメをさらにおもしろく-

現代アニメのストーリー面を主に批評していくブログです。自分の着想や視角をアニメーションをよりおもしろく観る「補助線」として書き綴っていきます。

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『Last Exile』:「空」をめぐるアニメの失敗例:空とアニメ(1)

『ラスト・エグザイル Last Exile』(千葉孝一監督、2003)
概要:産業革命時代の雰囲気を色濃く残した世界、プレステール。
そこに住むクラウス(15歳)は、父の残したヴァンシップ(小型飛行艇)を使って、幼なじみのラヴィ(15歳)とともに空の運び屋をしていた。
彼らの夢は、父達が越えることのできなかった、はるか上空の巨大な嵐・グランドストリームを越えること。だがある日、謎めいた少女アルヴィス(11歳)を空中戦艦シルヴァーナに送り届ける依頼を受け継いだことから、彼らは、世界を揺るがす戦いに巻きこまれてゆく。(公式HPより一部抜粋)


■アニメーションで「空」を描くことは、アニメ発祥の頃からのオーソドックスな表現技巧であった。なぜなら、アニメこそが想像力の産物なのであり、空を飛ぶことは人間の想像力を刺激し続けた(今もしている)。そして、現代アニメにおいて「空を自由に飛び回る」という表現がより鮮明に可能となった。そして、アニメも当然フィクションであるにもかかわらず、実写映像の中で「空を飛ぶ」というのは一種のうそ臭さが逆に目立つ。それにはアニメの方がカメラアングルの制限がないことも一因であろう。ということで、現在でもアニメの「空」の表現は群を抜いて素晴らしといえる。

■その中で最近では、宮崎駿を代表とするアニメにおける空の表現者があらわれた。この『Last Exile』でも主人公が飛行気乗りという設定もあり、空を自由かつエキサイテイングに飛び回るシーンが大きな売りとなっている。

■しかし、本作品の残念なところは、その「空の美しさ」に頼り切ってしまっていることだ。つまり、ストーリーが凡庸で、それを通り越して意味不明さなのだ。ヒトはやはり生まれし後より大地に這いつくばって生きる存在である。そして、そこにドラマが生まれるのだ。ということで、「空」を生かすかたちでドラマを仕上げないといけないわけだが、この作品ではそれが出来ていない。「空の美しさ、爽快感」だけを評価するなら、ストーリーなど要らないというのは、その宣伝的意味は否定はしないが、何か乱暴すぎる感じがする。

■この構造は、日本の美写アニメが陥る陥穽ともいえるものである。空は大地と対峙し、または対話することによって存在が証明されるともいえる。大地との対話、大地より生まれし人のドラマが観たいのである。

以下、「空とアニメ」(2)『エウレカセブン』へ続く。
  1. 2007/06/14(木) 22:38:56|
  2. 空とアニメ
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批評によって「アニメをより面白く」がモットーです。
色んな角度からアニメを観る試みをしたいと思っています。

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